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大学評価学会について

共同代表理事 西垣 順子
 大学評価学会には10年ほど前からお世話になっています。学会内では、青年期の発達保障に関する課題研究セッションの企画やシリーズ本の作成などを担当させていただくことが多いです。他方で勤務している大学では、教育面を中心に大学評価に関する仕事を担当しています。大学・大学評価に関する諸政策に対して言いたいことも少なからずありますが、それ以上に気になるのは各大学の中にある「過剰適応の動き」だと昨今は特に思います。さらにその過剰適応にはある程度の方向性もあるようで、おそらくその背景にはジェンダーバランスも含めた意思決定のあり方の偏りもあるのだろうと思います。とはいえ、「はて?」と思っている教職員の方々や学生さんも少なからずおられるはずで、そういう方々の疑問にこたえていけるような研究発信を、大学評価学会としてできればと思っています。大学自治の深刻な危機、18歳人口の更なる減少、社会における少子高齢化の進行、学生納付金に係る問題の複雑な新展開など、すべての人の生涯発達の権利と学ぶ権利の保障に係る研究運動の課題は山積していると思います。そのような中で始まった第9期、本学会に対する会員の皆様からの積極的なご意見および研究発表をお待ちしております。


共同代表理事 光本 滋
 「現実」を「理想」、すなわち「あるべき姿」に近づけていく努力は社会のさまざまな領域でおこなわれてきました。「現実」を「あるべき姿」に近づけていく営みは一般に、「改良」、「改善」、あるいは「改革」と呼ばれます。大学も例外ではありません。大学に関しては、1960年代末以降、「大学改革」という言葉が用いられてきました。
 1980年代に編纂された「大学改革」に関する叢書(『講座 日本の大学改革』1982年)は、巻頭言で二つの「大学改革」があたかも別の系であるかのように相互に関連を持たずにおこなわれていると指摘しています。すなわち、各大学が自主的におこなっている研究・教育、管理・運営、経営等の改革と、政府がすすめる教育制度や学術体制などの改革が分離し、ときに矛盾しながら進行しているというのです。そして、「この不幸な二元性はぜひとも克服されなければならない」と述べました。
 それからおよそ20年後、大学評価制度が生まれました。それは大学内部の改革を利用して大学全体の改革をすすめていこうとするものであり、同時に大学内部の改革を大学全体の改革により枠づける役割をはたしています。このような制度の下で、現在では「大学改革」の「二つの系」は見かけ上一致しつつあります。しかし、残念ながら「不幸」はなくなっていません。
 本学会は、二つの「大学改革」をむすびつける大学評価の目的を問い直すことを課題として発足しました。第Ⅸ期の研究と実践を通して、少しでも大学の「現実」を「あるべき姿」に近づけられるよう、皆さまと力を合わせていきたいと思います。


大学評価学会の概要および設立については以下の各文書をご覧ください。

  •  顧 問
    •  池内 了
    •  井上千一
    •  植田健夫
    •  碓井敏正
    •  岡山 茂(新規)
    •  蔵原清人
    •  広渡清吾
    •  朴木佳緒留
    •  細井克彦
    •  三輪定宣
    •  山本健慈
    •  渡部昭男
  •  理 事
    •  共同代表理事 西垣順子
    •  共同代表理事 光本 滋
    •  共同副代表理事 石井拓児
    •  共同副代表理事 川口洋誉
    •  共同副代表理事 小池由美子
    •  共同副代表理事 藤原隆信(年報編集委員長)
    •  事務局長 細川 孝
    •  理事 安東正玄
    •  理事 伊藤彰浩
    •  理事 菊池芳明(年報編集委員)
    •  理事 國本真吾
    •  理事 瀧本知加
    •  理事 中井睦美
    •  理事 中田 晃
    •  理事 中山弘之(年報編集委員)
    •  理事 深野政之
    •  理事 松下尚史(年報編集委員)
    •  理事 村上孝弘
    •  理事 望月太郎
    •  理事 米津直希
  •  幹 事
    •  金丸彰寿
    •  小山由美
    •  重本直利
    •  水谷 勇
  •  会計監査
    •  中道 眞
    •  塩見 歩